DEPPA少年の日記

某テレビ局の会社員。27歳。「小説だからこそ本当のことを書ける」という小説家の言葉を参考に、あえて匿名でブログを書いています。28歳の誕生日までのカウントダウン方式を採用。

288日(猫のかわいさについて考える)

なぜだか疲れると動画を見たくなる。脳が受動的で癒しのあるものを求めているだろうか。昨夜、Twitterのタイムラインにある猫の短い動画ツイートが流れてきた。鳴きながら飼い主とハイタッチする姿、たしかにかわいいぞ。驚いたのはRTといいねの数。数十万は越えていた。こんなにも、猫のコンテンツは人々に受けれ入れられているものなのか。

アカウントをチェックしてみるとフォロワーのまあ多いこと。「なるほど」と感じたのは、アイコンはもちろん投稿の内容も飼っている「猫視点」となっているところ。たとえばコクンと眠りにおちかけている動画には「ちょっと遊びすぎてねむくなっちゃったあ」のような内容になる。テレビ番組でいうと、ナレーションがついているイメージだ。

Twitterきっかけで、一般で飼われている動物の人気に火がついて、テレビ番組の出演や、場合によっては写真集の出版、なんてこともあるわけである。芸能プロダクションもびっくりだ。子役を持つ親ともちょっとまたちがう。ここの領域ってまだ言語化されていないこととか、いろいろ可能性があるんだろうなと、ぼくは考えている。

飼い主にとっては結果として飼っている猫がスターになった、ということもかもしれない。おそらくノウハウは少なからずあって、再現可能な要素があるんだろうと思う。これを芸能プロダクションのマネジャー視点で考えてみよう。売り込むために、Twitterの運用をする。どんなアイコンで、どんな内容にするか。かわいい動画をとるために、どんな角度で動物を撮影するか。たぶん自然で飼い主と動物の気持ちが通っている動画が受け入れられやすい、なんてことが考えられるだろう。

他の猫と差別化するためには、どんな要素をウチの猫ちゃんは持っているのか。写真集を一つのゴールとしたときに、どんな切り口だと出版社が食いつきそうか。出版までたどりついている猫ちゃんは、それまでにどんな実績を残していて、SNSのフォロワーがどれくらいの数なのか。

SNS全盛のいま、ウェブマーケティング従事者や「売れる」をプロデュースする芸能プロダクションのマネージャーにとって、実はめちゃめちゃ必要な筋肉なんじゃないかなって。ただこの領域、おそらくプロがやった時点で興ざめする気がする。だからこそ、おもしろい。(もしかしたら、飼っているうちの子をスターにするために、的な本があるかもしれない。)まあ、あくまで飼っている動物の日常の切り出しから越える必要はないと思うが。

聞いた話で、知り合いの広告代理店の先輩は、インスタグラムをマーケティング利用するために、まずは自分が人気アカウントにならないと気持ちがわからないと考えた。2年以上、コーヒーを毎日アップしている匿名アカウントは、海外から日本へくる旅行客層に響いて、実際に人気アカウントとなっている。身近なところから、「参与観察」することも大事かもしれない。

ひとまずぼくは、実家のワンちゃんが恋しくなった。