DEPPA少年の日記

某テレビ局の会社員。27歳。「小説だからこそ本当のことを書ける」という小説家の言葉を参考に、あえて匿名でブログを書いています。28歳の誕生日までのカウントダウン方式を採用。

318日(マラルメの「火曜会」の存在を知ってコミュニティを思う)

フランスでサロンが、イギリスでコーヒーハウスが、日本では茶の湯が生まれた。いまでいえばコミュニティという言葉が合うだろうか。そこで生まれる遊びから芸能の切磋琢磨が生まれることもあれば、社交の場として、人と人がつながりをつくった。広告もコーヒーハウスから生まれたという。

 

どうやら19世紀フランスの代表的詩人のステファヌ・マラルメは、よりクローズな空間で交流の場を持っていたようだ。以下引用。『自宅での「火曜会」にはプルースト、ヴァレリー、ジッドをはじめとする多くの青年文学者や芸術家が集まった。その影響は20世紀芸術の広範に及んでいる』。ちなみにココ・シャネルは、ミシア・セールをきっかけに社交界で著名人とつながりをつくっていった。

 

そもそも機能は前提であって、こういった私的でクローズな「火曜会」のようなイベントから、おもしろいものが生まれる気がしている。たとえばそれらを仕事に昇華している方々。トランジットジェネラルオフィスの中村さんは、伊勢丹時代、社交の場をつくるのに長けており、それを仕事として磨いていった。アソビシステムの中川さんは、美容師向けのイベントをきっかけに、DJやタレントさんの発掘へとつながり、芸能事務所として立ち上げるに至った。

 

そこから起業、つまり会社が生まれるということは、それだけ世の中にとって必要なもの、ということ。ぼくはそう認識している。他にもある。佐渡島庸平さんによれば、川村元気さんとの関係は同志であるらしい。もともと知り合いで少人数でよく集まっていたと。そこから川村元気さんがパーン!と世の中に出て行ったと。「ではおれも!」そこの切磋琢磨には価値があったとおっしゃていた。

 

もともとこういったものはクローズドだからこそ、コミュニティとしての価値が出る。いってみれば、外野からあとからふりかったときに「価値があった」と見えるわけで。当の本人たちは、帰属意識などないのかもしれない。

しかし、仕組み化する手前で機会をつくるという意味で、やる価値はあると思う。自分が一人のプレイヤーとして、まずは実践あるのみなのだけど。ただの交流会ではない、ある程度クローズ要素と、生産性メリットを担保する会をつくってみたい。