363日(「知っていること」が武器になるテレビや芸能の世界)
テレビ、芸能の仕事に携わるはしくれとして、ときどきそんなくくりの交流会にお誘いいただく。久しく参加していなかったが、息抜きと知り合いへのご挨拶もかねておじゃました。
考えてみれば2〜3年前は関係づくりの日々。毎日どなたかと夜飲んでいた。自分がハブとなって幹事もよくした。同業同士で人をつなげたきっかけで、新しい広がりや仕事が生まれることもある。そうして意図せぬ感謝をもらうと、こちらもうれしくなる。
当時の自分の仕事柄「知っていること」がアドバンテージになった。仕事が確実にしやすくなった。たとえばあるタレントさんにキャスティング依頼をするとして、担当マネージャーとやりとりする。そこで初めましてか飲む仲か。
当然後者であれば話はしやすい。たとえ知り合いが担当でなくても、紹介してもらえるし、事前の相談をすることもできる。いかに接点を持ち、いかに接点を見出すか。そんな泥臭いテレビ、芸能の業界が好きでもある。
いまはほとんどご無沙汰してしまっている。目処がついたというと失礼だけど、おかげで「こういう方にお会いできないか」とお願いすれば、たいていのところまではつながりを持つことができるようになった。ネットワークを持てたことは財産だ。
久しぶりに行くと新しい発見と、自分のふるまいの変化に気付く。たとえば大人数での飲み会における名刺交換だ。どう考えても、一気にばーっと名刺交換しても顔と名前が一致せず、意味のない名刺が増えてしまうだけだ。
前は流れにのって交換をしていた気がしたが、まずはそこにいる周辺の方といろいろお話して、温まってきたら交換をすればいいのかなって考えている。※昨日はかばんの奥底に眠っていて、取り出しもしなかった。知っている方がわりといたこともあったが、名刺を持たないことも申し訳ないなあとも思う。ここはむずかしいところ。
なかには「上司にたくさん名刺交換してくるよう言われまして!」というような方もいて驚いた。目的と考え方はそれぞれなので尊重しているが、まだまだいらっしゃるのだなあと。それぞれに合うようなかたちでコミュニケーションをとればいいと思う。
何年かぶりの方も多かった。ふるまいは変わっていたかもしれないけれど、根は同じ。久しぶりだけど前と変わらず話せることはありがたいこと。いつか仕事をするとして、20代の頃から知っていることが武器になることもある。自分が恩恵を受けることもきっとある。そのなかで相手にとっても、自分との関わりが何かプラスに働いてくれるといいなあと。
「これからもがんばろう」と思った1月25日、渋谷の夜。