DEPPA少年の日記

某テレビ局の会社員。27歳。「小説だからこそ本当のことを書ける」という小説家の言葉を参考に、あえて匿名でブログを書いています。28歳の誕生日までのカウントダウン方式を採用。

264日(依存からの脱却、対等のススメ)

「テレビなんて出なくても大丈夫っていう覚悟が必要だ」

もう10年前くらいの話になるのだろうか。とんねるずの石橋さんがバナナマンのラジオに乱入した。話題は「テレビをどうやっておもしろくするか」。昔のバラエティ番組にあった、画面の外でいま何が起きているのだろうという、あのワクワク感をどうアップデートするか。すなわち、画面からはみ出すためにはどうすればいいか。

石橋さんは当時ものすごい勢いだったAKB48を例に出し、このようなことを言っていた。「AKB48の強さって、ライブの動員力なんだよ。テレビがなくても、ライブで十分に食っていける。だからこそ、テレビに対してへこへこしないで、思いきったことだできるんだ。お笑いにだって、その覚悟が必要なんじゃないか」。このあたりはタイズブリックの片山勝三さんの領域でもあって、大事なテーマと感じた。

人とモノの関係性を考えている。タカさんの依存しないからこそ、対等でおもしろいことができるという指摘はいまでも記憶に残っている。タレントとテレビ局との関係性。身近でいえば、人と会社の関係性に当てはめても同じことが言えるのではないか。

もともと思っていたこととして、会社に依存する人ほど、会社の愚痴を言う。会社が沈めば、その人も依存しているから沈む。だから、会社にふりまわされてしまう。尾原さんの新著「どこでも誰とでも働ける」にまさに同じことが書いてある。

「いつでも辞められる」という覚悟があるからこそ、最高のパフォーマンスが出せる。個人と会社の関係はあくまでフラットであり、主従関係はない。依存せずに対等であるからこそ、言いたいことを主張できる。たしかにこれまでもそう思ってきた。

ではどうやって対等の関係性を築いていくか。その思想として持っておくことと合わせて具体的なアクションとして転職活動にふれている。ここが目から鱗だった。尾原さんは転職回数が多くても有名な方だ。その尾原さんは毎年転職活動をいまでもしている。

転職活動とは、自分を外にさらして自らの価値を知るために行っている。つまり、労働市場に身を置くことが、外からみた自分の評価を可視化するベストのツールなのである。ポイントは、「転職」だけを目的とした行動ではないということ。手段として、自分の価値を知って、精神的な自由を得るという。これは、なかなかおもしろい。

タレントとテレビ局、人と会社。人とモノやコトの関係性ってさまざまあると思う。市民と政府もそうだろうし、子と親もそうかもしれない。親子なんかはまさにアドラー心理学の考え方なのかもしれないけれど、基本として対等という考え方をぼくはしている。対等だから傲り高ぶるとかでもなく、対等だからこそ、真っ当にいい関係性を築いていきたい。