DEPPA少年の日記

某テレビ局の会社員。27歳。「小説だからこそ本当のことを書ける」という小説家の言葉を参考に、あえて匿名でブログを書いています。28歳の誕生日までのカウントダウン方式を採用。

201日(グルメとは何かを考える)

先日のことだ。仕事先の方と蕎麦屋でごはんを一緒しながらの打ち合わせ。「この枝豆、ワサビが効いていておいしいですね!」

サイドメニューの枝豆のアレンジに感心して感想を述べたところ、同席していた方たちは気付かなかったようで「言われてみればたしかにそう!」な状態。なぜか「グルメですねー!」という流れになった。そして仕事の話に戻る。

すると今度は鉄板で焼いた、甘くないおやきのような料理が出た(料理名を忘れた)。コクがあってこちらもおいしい。そしてアクセントで酸味といい香りがする。

調子に乗ってしまったのかもしれない。「この料理って梅が効いてますよね?」「おお!たしかに言われてみれば、さすが!」ということで店員さんをお呼びして聞いてみると、梅はまったく使っていなかった。席は笑いに包まれた、お恥ずかしい!

 

本日、久しぶりに実家に帰って家族囲って食事をとった。お土産に佐賀の日本酒「宮の松」を。せっかくなので日本酒に合う料理を食べようということになった。

厚揚げに挽き割りの納豆と長ネギを添えたもの。キュウリと鰻をタレと山椒でいただく小鉢的なもの。そして魚料理と肉料理。けっして豪勢な何ちゃらというわけではないが、たいへんおいしくいただいた。

ふと思ったのだけど、食事をしていてどんな会話をしていたか。ほとんどが食材やその料理、お酒についての話題だった。別に話題がないから食の話を延々としているわけではない、とは思うが、、、。

ドラマや映画にあるアメリカの家族の晩餐のように、ひとりひとりが近況をプレゼンすることはまずない。考えてみれば、そのあたりが極めてドライ。とにかくおいしい食事を楽しくとる。それだけといえば、それだけ。周りから見たら不思議にうつるかもしれない。ただ、ぼくにとっては結果として居心地が良いことにつながるのかもしれない。年々、話が合うかんじがする。

グルメとは、ぼくのなかのイメージとして外食をとにかく重ねていて、お店のマスターなんかとツーカーの関係にある人のこと。「日本酒に合う豚料理なら麻布十番のすぎ乃」みたいに細かく記憶して記録している。とんねるずのタカさんのような人物を言うと思っていた。

調べてみると元々は、フランスのワインの鑑定家に与えられた名称らしい。いくつか説はあるようなのだけど、こんな主張をしている方がいた。

食通=食通(しょくつう)とは料理の味や知識について詳しい人物のことである。

グルメ=(仏:Gourmet)人並みはずれて美食を追求する人物を示す美食家(びしょくか)とほぼ同義で用いられることが多い。美食家=ぜいたくでうまいものばかりを好んで食べる人。グルメ。

なるほど、この定義であれば、食べることが好きで、料理の味も大切にしていれば食通になれるかもしれない。いや、おそらく食通はグルメのその先にある称号なような気がしてきた。

あらためて考えると、ごはんを食べているときに、知識をひけらかすとかじゃなくて、料理の話をするのが好きかどうかは、良し悪しは置いておいて、一つの価値観だなあ。

称号はどうでもよいので、今のスタンスを貫くきたい。料理の素材を知り、味を楽しみ、いっかいの食事を大切にする人になろうと思う。