206日(DMMから企業とは何かを考える)
DMMが企業としておもしろい。
買収を重ね、会員はいまや2900万人、サービスの数は40にのぼる。
昨年には10個の新サービスが生まれた。そのなかには話題となったCASHなども含まれる。
見境なく拡張するDMM。News picksなどでの露出をきっかけとしていまや名物会長となっている亀山さんにしてみれば、会社のビジョンというものは存在しない。DMMは採用ページで「なんでもやってる、ディーエムエム」と謳っているほど。
事業を考えるとき、誰のために、どんな課題解決をするのか、そんな工程を教わってきた。だけどDMMの前にそんな机上の御託は通用しない。
何より舌を巻くのが、亀山さんが天性の商売好きということ。商いをすることが得意で好き。その延長でここまでやっていると言い切るところに、粋を感じる。
新サービスや新社長などのニュースを通じて感じるのは亀山さんは「人」を大事にする。人に投資するプロセスがあって、結果としてその事業に投資や買収があるようなイメージだ。
おもしろい若い奴らが集まれば、きっと会社もおもしろくなるし、そんな会社が提供するサービスはおもしろくて、その先の顧客も満足するという考え方。
面白法人カヤックもそうだった。何を提供するよりも、創業者が「おもしろい組織をつくる」という目的のもと、会社組織をつくっている。
ぼくは思うのは、企業とはいったいなんなんだろうと。ひとりの会社員として不思議に感じるのだ。ここの自分のひっかかりは大事にしよう。企業価値=バリュエーションについて考えようと思っている。
「何を持ってその会社の存在価値がある」といえるのだろうか。株式前提とした価値基準で果たしてよいのか。また、財務諸表にのってこないブランドや無形価値の「のれん」はなぜいま注目されているのか。
そもそもDMMは上場していない。亀山さんのあのかんじだと、上場せずにユニコーンの企業として仕切り役をまっとうしていた方が健全に思えてくる。DMMの企業価値は、客観的にどのようにとらえられているのか。
根本の疑問も出てきた。会社はなぜ上場するのだろう。上場する意義のない会社も多く存在する。村上ファンドの方の本を、もっかい読む必要が出てきた。いずれにせよ、DMMのことをもっと知りたい。