DEPPA少年の日記

某テレビ局の会社員。27歳。「小説だからこそ本当のことを書ける」という小説家の言葉を参考に、あえて匿名でブログを書いています。28歳の誕生日までのカウントダウン方式を採用。

215日(TSUTAYA図書館の発明)

佐賀県武雄市図書館へ!

f:id:deppasyonen:20180623195852j:image

CCCが運営する新しいかたちの図書館だ。代官山蔦屋や銀座蔦屋、中目黒蔦屋などの本屋+カフェの空間を見事に武雄市図書館でも体現していた。

たとえばスターバックスのある1F部分は、そのまま蔦屋書店のように新刊が蔦屋の書籍分類で並ぶ。要するに本を「買える」。

図書館としてのレンタル部分もありつつ、読書欲を刺激するわけだから新刊だって売っていいのだ。

この動きは完全に蔦屋が掌握している。一強状態。武雄市以外の地方自治体にも応用し始めている。ぼくは、発明だと思う。もっといえば他の書店、公の市や県にも十分にチャンスがあると感じた。

スタバでは九州パンケーキなど意味付けをして観光客が多く訪れるというが、武雄市佐賀県の方でかなり賑わっている。大きな駐車場は満車の状態。家族連れもけっこういるのだ。

1Fのスペースをぐるっと回ってみると、若年層の方が多くいて、いい意味で街の活気をここで感じたのも正直な話。これまでの高齢層のための図書館というたてつけを、いい意味で裏切ってくれた。

そして図書館の機能として大事な、集中できる環境提供としての自習スペースも蔦屋プロデュースで充実している。

電源の環境だったり、自習の個別用机の上部にさり気なく、新刊貸し出しのビジネス本が並べられている演出があったり。

「なぜこれまでの公共としての図書館には武雄市図書館ができなかったのか」ということも考えないといけないと思う。

その一つは公共の場として、本を読むという機能にしか光が当たっていなかったからだと思う。いまの時代、どういう客層がどんな気持ちで本と接するかという行動デザインがないと本は売れなくなってきている。

蔦屋が民間企業としてこれまで培ってきたノウハウは、機能(do)ではなく世界観(be)をみせるということになるのだと思う。ひとことでいえば、本ではなくその上位概念としてのライフスタイルを提案している。

図書館+本屋という新しいカタチを佐賀でみた。おもしろい!