DEPPA少年の日記

某テレビ局の会社員。27歳。「小説だからこそ本当のことを書ける」という小説家の言葉を参考に、あえて匿名でブログを書いています。28歳の誕生日までのカウントダウン方式を採用。

224日(人から言われて気付く産物)

2日間の研修があった。

これまでの職業人生をふりかえり、今後を見つめましょう、というもの。いわゆるキャリア研修ってやつだ。

会社が費用を負担してくれる。そこにまず感謝したい。事前課題であるこれまでのふり返りは、ていねいに時間をかけた。ただ正直、当日の内容にはそこまで期待をしていなかった。こういう研修は当たりハズレがどうしても、ある。

いい意味で裏切られたのは、研修の内容は、1対Nの講義式ではなく、徹底した参加型。いわゆるアクティブラーニングということかな。そしてもう一つ、自分自身とグループそれぞれのポテンシャルと向き合う姿勢にかかっていた。

極端な話、周りのメンバーに恵まれていないと、どれだけ自分が本気で向き合っても、得られるものは少なくなる。

で、おかげさまということもあって、思わず「ハッ」とさせられる場面があった。本気で伝えて、本気で返してくれた産物だと思う。で、それは自分と所属する組織との関係性のこと。

まずは自分の価値観について。これまでぼくは、極めて自分本意で所属する組織への想いは薄く、ドライなものだと思い込んでいた。少なくとも会社に依存しておらず、そのため愚痴を言うこともなく、あくまで自分と対等な関係だととらえてきた。

そして自分がやりたいこと(企画)を実現するために会社を利用してきたという認識だ。たとえば実現可能性を高めるためには、組織にとってどういうメリットをつくれるか。ここをいやでも考える。そうした組織起点の思考は、「自分の成長のため」と思って行動してきた。

しかしながら、研修中にこれまで自分が手がけてきた仕事についてインタビューで答えると「会社愛」というキーワードが挙がった。フィードバックをもらって、これには驚いた。依存と愛は別モノなのだ!

話ぶりから「会社愛があって、何とかしたい」という想いが滲んでいるように聞こえたという。こういうのは、聞き手がどう思うかなので、一つの見方として確実に正しい。

指摘がなければ、おそらく自分のなかの会社愛など気付かずに一生過ごしていただろう。恋愛において、人から言われてちょっと意識してしまうあの感覚。それに近いものを感じたのは事実だ。笑ってしまうけれど。

昔の関西の商人のように「三方よし」を考えてきた。相手とその先を考えたうえで、自分のしたいことを重ねていくのは、社内マーケティングとして森岡毅さんの著書でもまさにいま勉強しているところだ。

まるで他人事だけれど、どうやら異動があって、ぼくはマーケティングに携わるようになるらしい。なおさらだ。がんばらねば。