DEPPA少年の日記

某テレビ局の会社員。27歳。「小説だからこそ本当のことを書ける」という小説家の言葉を参考に、あえて匿名でブログを書いています。28歳の誕生日までのカウントダウン方式を採用。

225日(面白法人カヤックの組織づくり)

人口からこれから急激に減る。
しかしながら株式会社的な企業は対株主の手前、右肩上がりの成長前提の戦略となっていることが多い。場合によっては、売上第一主義で「それは戦略と呼べるのか」なんてこともあり得る。

では代替案があるのかという問いを自分のなかで持っていた。ほぼ日(上場はしているが)のような有機的な組織に、旧体質の企業を変えることができるかというとむずかしい気もしている。

こういったことを考えるにあたって、ぶつかる問題は、ではそもそも何のためにその組織を存在し続けさせる意義があるか、ということ。ここの大前提を変えないといけないとなると、まさにスクラップアンドビルドでドラスティックに既存の方法をぶち壊す必要がある。

たとえば面白法人カヤックは、創業者が「おもしろい組織をつくる」という目的のもと、会社組織を新たに生んだ。当初の理念は守られ、おもしろい組織であり続けることが組織の意味として、社員全員が意識する仕組みを敷いている。まさに持続可能=サステイナブルな組織といえるのではないか。

光がよく当たるのは、サイコロで給与が決まるというワード。もちろんここで言う給与とはボーナスであり、基本給は別である。で、その基本給はというと、360度評価制度で同僚がランク付けをそれぞれするという極めて透明性のある仕組み。森岡毅さんがオススメする相対評価と一致する。

採用、給与の人事まわりに透明性があり、また全員がおもしろい組織をつくる担い手としての自覚を促すために全員人事部というような試みもしている。上下関係の肩書きも最低限に抑えている。

そんなカヤックもじつは上場していて、「株主とブレスト」なんてこともしているようだ。上場するときに、面白法人カヤックはこういう組織です、という前提が浸透していることで、投資家は「わかったうえで」株主になる。

前述したほぼ日もそうだ。糸井さんは売上第一主義のような質問を受けたときに「ああ、うちはそういうことはしませんから」と答えていた。組織のあり方が変われば、従来の株主(とくに個人株主)のあり方もシフトしていくかもしれない。

組織のあり方についてふれている「ティール組織」という本に関心がある。まだ読んでいないけれど、解釈としては「組織の存在意義と目的が浸透していて、ボトムアップ型で意思反映がされる持続可能性の高い組織」である。

これからの組織づくり、また既存を改善するためのエッセンスになり得るのか。実務におとしこむ意志をもって、一読してみたい。