DEPPA少年の日記

某テレビ局の会社員。27歳。「小説だからこそ本当のことを書ける」という小説家の言葉を参考に、あえて匿名でブログを書いています。28歳の誕生日までのカウントダウン方式を採用。

275日(アイデア出しを考えてみる)

アイデア出しの機会があった。
ぼくが放送作家から学んだこと。とにかく否定しないこと。その場の空気が重くなったらいいアイデアは絶対に出ない。雰囲気づくりは大事だ。そしてもう一つ、アイデアを膨らませること。ヒントの芽が見えてきたら、一度その方向に絞ってアイデアを出す。重ねていくイメージである。

とはいえである。ふだんの企画会議やアイデア出しの機会において上記は必要なのだが、どちらかというと心がまえである。その気持ちで臨むとして、じゃあどのようにしてアイデアを出すか。自分なりのHOWを見出せればいいなと思っていた。

ちょうど昨日、仕事ではない領域で、アイデア出しの場があった。自分がどういうふうに考えて、ふるまおうとしているか。よいかわるいかは置いておいて、自分のクセを見つけたかった。

自分が気がつかない工夫として一つ見えたこと。それは「具体と抽象をいったりきたりすること」。たとえば、あるドリンクの販促企画募集がフリーであったとする。何でもあり。メンバーで集まって「まずはアイデアを広げて考えてブレストしていきましょう」という段階。

その際に、いきなり具体のアイデアが他人から出たとする。仮にこんな例としよう。「マントを付けたスーパーマンが不定期に登場し、その場でドリンクを配布することで、世の中でバズを起こしましょう!」さっそくなかなかの角度からきたぞおい!と心の中では、なる。

しかしだ。人がそこまで熱を持って出すアイデアには、きっとヒントがある。その例を抽象化するのならば「シンボルとなる存在の求心力によって、顧客となり得る不特定多数にリーチ。場合によっては不特定多数同士さえのつながりをも醸成し、SNSの書き込みを促進。結果として話題を呼ぶ」

コンセプトなんかは置いておいて、まずは広げたい。たとえばそこに、アナログの要素をかけ算して考える。連想する。そういえば昔って、紙芝居をするおじさんが不定期に公園に現れて子供たちを楽しませていた。お金を払うとお菓子をもらえて紙芝居を楽しむ。お金を払わないと「シッシッ」とされてしまう。現代版の大道芸という切り口も考えられないか。

Twitterの要素をかけあわせれば、たとえばコカコーラのキャンペーンで「#今すぐキン冷えコーク」があった。Twitterで投稿するとその場で抽選がかけられ、当たれば30分以内にコーク便が届くというもの。

またすこし前の話だが、ARのかけ算として、西郷隆盛を探せというキャンペーンがあった。シンボルをARアプリを使用することではじめて見えるようにする。「探す」というアクションを世の中ゴトしてバズをつくった事例はある。

既存の例は知っているかどうかだけど、抽象化したところから、具体におとしこむ。既存でも全然かまわない。いくつか具体を出して、他人からまたアイデアが出てくる。抽象であれば、具体を肉付けてみて膨らませる。具体でズドンときたら、抽象化してみる。その繰り返し、連想のようなかたちで広げる。

なんとなくリズムが出てきて活発になるとうれしい。そのときの目的とかによるけれど、生産的になればいい。とにかく場の空気。参加メンバーがポジティブになること。前向きに考えれば道は開ける、そう思えることが大事なのだ。