DEPPA少年の日記

某テレビ局の会社員。27歳。「小説だからこそ本当のことを書ける」という小説家の言葉を参考に、あえて匿名でブログを書いています。28歳の誕生日までのカウントダウン方式を採用。

280日(与える側になることは、おもしろい)

東京も「地方」である

参加しているコミュニティの懇親会があった。オレンジアンドパートナーズが主宰する50人規模のコミュニティ。参加者は東京以外の在住の方もわりと多い。月に一度の定例の際に、東京まで足を運んで来ている。年齢層も職種もさまざま。

話のなかで長野県在住の方と、ローカルを巡る部活動を立ち上げることになった。コミュニティ運営の視点としても、横のつながりを創出できる派生の部活動は有効な手段だ。そこにのっかってみた。コンセプトとしては「Googleに載っていないような地方のよいところを巡りましょう」。ゆるくつくってみた。

岡本仁さんの観光ガイド本「香川はおおらか」など、独自目線が入っていてザ・観光地ではない場所に訪れたい。このコミュニティはさまざまなローカルとの接点がある方が多いので、それぞれのリソースを活かせば、ふだんなら体験できないことや行けない場所に巡り会うチャンスがある。

話していておもしろかったのが、「東京巡りはよろしくお願いします」と頼まれたことだった。メンバーで集まって地方を巡っていくわけなのだが、東京に縁のない方たちによって、東京は「地方」なのである。この感覚は新鮮だった。たしかに接点がなければ、ぼくが香川を岡本さんの目で追体験したいと思うのと同じ気持ちがあってもおかしくない。

どんなお願いに応えられるか

昨年、仕事きっかけでカフェちょうど200店舗を巡るなどした体験が、こうして人のお願いに応えることができるのは、自分にとってうれしいこと。本田直之さんの「パーソナル・マーケティング」には、自分が教えられることを列挙させるワークショップがあった。つまり、自分が人のために何ができるのかを可視化させようという試みだ。

ふつう人は、自らのために消費したり経験したりした出来事が、まわりまわて人の役に立つとは思わない。常に与えられて生きてくると、自分が与えることができる機会を見逃してしまっている。おそらく与える側に立つには、小さい規模でもちょっとずつでもいいから、アウトプットしないと。そうしないかぎり質は高まらない。

与えることが目的にならなくていい。だけどその目線を増やすだけで、ふだん東京を街歩きするだけでも、新しい発見ができる気がするのだ。「このルートは、東京案内に使えそうだな」とか「ここのお店のマスターともっと仲良くなって、いずれ連れてこよう」とかね。ギブの精神が人生をもっとおもしろくすることって、あると思う。