DEPPA少年の日記

某テレビ局の会社員。27歳。「小説だからこそ本当のことを書ける」という小説家の言葉を参考に、あえて匿名でブログを書いています。28歳の誕生日までのカウントダウン方式を採用。

301日(すべての仕事は気配りでうまくいく)

「ぶっちぎり理論38」ダイヤモンド社をたまたま見つけて購入。さっそく読んでみた。2011年に出版された本書は、広告代理店で働く副部長の後田さんが編み出した、気配りの具体例(カラオケではまず1局目を二億四千万の瞳で盛り上げる「郷ひろみ理論」など)を理論化した内容となっている。

本当にさらっと読めるし、「おもしろく」書いている。表向きは一般の方なのだろうけど、さすがだなあと思った。そして同時に、ちょっと出版のタイミングが早かったのなあと感じた。気配りを例案に発展させたYotube動画など、ちゃんとプロモーションするれば、派生企画含めて、もっとはねたではないだろうか。といいつつも、Amazonの口コミでは高い評価が多くついているのだけど。

話を戻す。本書は「気配りで仕事をうまく進めよう」という会社員がターゲットだ。自分をふりかえってみれば、「幹事の心得」というマニュアルじみた引き継ぎ書をつくったことを思い出す。幹事でもっとも大事な心は相手の気持ちを想像すること。ぼくは実体験から、そう書いた。

つまり気配りである。たしかに気配りなしに幹事は務まらない。千原ジュニアさんがかつて、「すべる」ということはお客さんの立場になれてない、想像力が足りていないと言っていた。幹事も同じだ。幹事の気配りは、仕事に通ずるだろう。

その一方、「ぶっちぎり理論38」とりわけ広告代理店にとっては、気配りこそが仕事において大切であるというロジック。広告代理店だからこそ、ということも当然あるけれど、実際生きていく上で、世の中そうなっているかもしれない。読んで、そう感じた。

どんなに他人を介さないで生きようとしても、結論それは無理だ。お金とは、自分以外のその他大勢の信用によって成り立っている。思考する言語は過去の人々の生きた軌跡であり、知恵の集積だ。どれだけ削ぎ落としても、社会的な生活は間逃れない。

人の間、世の中で生きねばならない。気をつかう、迎合する必要性はない。ただし、気配りによって、相手も自分も生きやすくなる。いまの社会で、仕事をする人が多いなか、当然それは仕事に活きる。

本を読むと、ちょっと気配りを意識するようになるからおもしろい。そうやって、人もつくられていると考えると、本はいいものだ。