DEPPA少年の日記

某テレビ局の会社員。27歳。「小説だからこそ本当のことを書ける」という小説家の言葉を参考に、あえて匿名でブログを書いています。28歳の誕生日までのカウントダウン方式を採用。

310日(プロコンシューマーと好きについて)

好きがつくるウェブメディア

日本酒を専門とするメディアを立ち上げた企業との打ち合わせがあった。このメディアは、日本酒好きが集まり、日本酒好きへ記事を発信している。記事広告にも力を入れる。キュレーションメディアのようなことはせず、自社で記事はすべて内製。

日本酒という扱うものとの親和性もあると思うが、単純なPV主義の広告モデルではない方向性は正解だろう。そのうえで、好きな人が興すという重要性を感じた。消費者に近いカタチ。プロコンシューマーだ。以前、映画のフリーペーパー、シネモーションの編集長と話したときにも感じたことだ。消費者として好きの延長でプロダクトをつくり、それを事業としていく時代なんだなと再確認した。

 

好きから始まる事業

ぼくが自由大学で受けた講義カルチャーアントレプレナーには、好きから始めようという理念があった。儲けるものを探すのではなくて、好きを育てて、誰かのために発信して、文化をつくっていこう。その通りだ。

「起業の科学」という本を読み進めているけれど、どうやらベンチャーという切り口においても、ただ儲けるためでは、スケールしないことが多いようだ。そのためには好きとしたいことを自分のなかでマッチングさせていく。ぼくはプロダクトを探しているといえばそんな状態である。

会員型サービスの理想とは

前述したプロコンシューマーの考え方は、小規模のベンチャー企業ではなく、いわゆる株式会社の企業にも通ずるようになってくる。たとえば会員制サービス、つまりサブスクリプション型のビジネスモデル。会員をどのように優良顧客へと育てていくか。ぼくはこのときに消費者が生産者へと機能を変えるプロコンシューマーをいかにピックアップし、従事してもらえるかが鍵だと思っている。

いわば好きの代表を集めて、結果として企業活動のようなことをしてもらう。そしてもう一つ、第2の消費者の存在にも可能性を感じている。ぼくは所属するオレンジ&パートナーズのコミュニティのように、その企業の会員でもない、企業でもない第三者が、「好きになっていく」余白を与えてあげて、参加機会をお渡しする。そのコミュニティのコンテンツへ昇華させるという方法。こういったプロコンシューマーの存在にも注目していきたい。