DEPPA少年の日記

某テレビ局の会社員。27歳。「小説だからこそ本当のことを書ける」という小説家の言葉を参考に、あえて匿名でブログを書いています。28歳の誕生日までのカウントダウン方式を採用。

328日(有名になるためにはどうするかを考える)

認知を上げるためにはどうしていくべきかをふらっと考える機会があった。なかの良い同い年の陶芸家の知り合いと久々にごはんを食べたときに考えたこと。

 

芸術家が有名になるためには

 

村上隆の「芸術起業論」にあるように、自己プロデュースの必要性は少なからずある。この本でぼくが一番参考になったことは、文脈を自らつくり出すことだった。美術史そのなかで自分の絵がどういう文脈の流れで生まれ、どこに位置するのか。もっといえば「ここに位置するからこそ、自分の芸術には価値がある」と主張していくことだった。

本の話になってしまったが、もっとも大事なのは自分のなかにある熱と、そこから生まれるアクションだ。たとえばまず認知拡大のフェーズであれば、現在の自分でなにかできるか考える。知り合いを通じてチラシデザインを無料で請け負うのも、作品を世に出すという点では良い機会だ。地元の街で芸術に力を入れているのであれば、協力というカタチで貢献する。ボランティアが結果として、自身や作品を広めるチャンスになることもある。できることから始めること。

そして先述した文脈、ストーリーが大切となる。もちろんまずは自分のつくりたいこと、好きなことをアウトプットすることから始まる。そこから認知を広げようとしたときに、自分の作品と世の中をどうやって結びつけていくか。ぼくは勉強の一つとしてクラウドファウンディングを利用するのは有効だと思う。たとえば家入一真さんのキャンプファイヤーは、案件が小さな規模でも個人の表現の場をつくることに対して好意的だという。

どうしてもクラウドファウンディングとは、お金の足りない人たちが、集金するために呼びかけるプラットフォームの場と認識されている方がいる。結果として支援や信用のカタチとして、お金が集まれば万々歳。しかし第一義はお金ではない。ぼくが学べると考えているのは、「どうやって自分のやりたいことを、世の中と絡めていくか」である。つまり、共感を呼べるか。

作品を用意して、「はい、個展にきてください」「どうぞ、買ってください」と周知をしても、ましてや実績が少ないと、共感を得ることはなかなかむずかしい。そうであれば、「こういうアウトプットをしたい」という想いの芽からさらけ出してストーリーを紡ぐことで、プロセスを可視化させる。クラウドファウンディングに掲載するとして、どんな文章で、どんな写真を使うと、自分の伝えたい想いが上手に届くのか。かなり力になると考えている。

SNSが過激になるグラビア界

たまたま「ゴットタン」を観たら、腐りグラビアというくくりで、なかなかブレイクしにくい現状のグラビア界について語る会だった。なるほどなと思ったのは、SNSの位置づけ。いわゆる有名人になる手前の場合は、まず認知が必要となる。そのためにはSNSでの発信、しいてはファンづくりが重要だ。無料で誰でもアップできるSNSを利用して写真を投稿していくのだが、差をつけて、わかりやすくファンを獲得していくには、写真を過激にしていかざるを得ないという。

一時的にはフォローが増えたとしても、その後作品におとしこんだとき、無料でみられるSNSですでに過激な写真をアップしていると、そうそうなことがないと、作品を買おうとはならないらしい。価値のインフレが起きてしまっているというか。しかも、SNSで投稿したものは基本としてそれ単体でお金になるということはないのだとか。

グループアイドルやモデルの方々がグラビアにどんどん参入していって雑誌の表紙を飾っていく。そのなか専業でグラビアアイドルをされている方々はどのように芸能の世界でポジションを獲得して、「有名」になっていくのか。

このように考えると、認知を拡大して、商品(人)の価値を高め、信用や支援など、人の感情を、行動やお金に変換していく。売っている消費材も、芸術家も、グラビアも、根本のところは同じなのだなと。そして手前の認知の拡大には、ツールとしてSNSが登場し、ネットの台頭、テレビ一局の崩壊、価値観の多様化。いろんな要素がからみあい、いまの世の中が動いている。